ウディ・アレンなど

あいかわらず3日間分くらいをまとめて書いております。

 

謎の4連休2日目。ウディ・アレン『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』を見ることができた。前作(未見)に引き続いてのヴィットリオ・ストラーロで現代のニューヨークの撮影ってだけでありがとうって言いたいけど、Me Too運動の煽りをもろに受けて、散々な目にあっている(自業自得)ウディの、未だ本国で公開できずにいる曰くつきの映画を、『ラスト・タンゴ・イン・パリ』を撮った人が撮影しているというのもなかなか映画史的奥行きを感じずにはおれない。エル・ファニングが憧れる設定のあの監督はあれは、ベルイマンとかそのあたりのイメージなんですかね、ジュード・ロウはまるっとウディ・アレンで。『タロットカード殺人事件』系のゆるうざい映画で、個人的には好きなんだよなあ。そして同じことをやっているように見えて、しっかり新境地もあるんだよね。そこんところは宮代さんのエル・ファニング論を読んでから考えたい。

 

原題は『A Rainy Day in New York』で、この不定冠詞がウディ・アレン映画のかなり重要な主題であると私は考えているからそれを落として邦題にするのはけっこう信じがたい。

 

ところで1982年から35年くらい続いていた(すごく厳密には1度くらい途切れているが)1年に最低1本撮るスタイルは今回の騒動でおそらく崩れたのは、必然とはいえ複雑な気分だ。