台風でも竜巻でもないのだが、とにかく「すごい強い風」の脅威に晒されるという映画に出演する夢を見る。しかもウィレム・デフォーと夢の共演である。ところが、デフォーは、映画開始早々に、風に吹き飛ばされた果てに、何やら野菜を切るための巨大な機械に吸い込まれて、サラダになってしまうという無残な最期を遂げる。その直後、夢を見ている私の視点が、急に、出演者の視点から、視聴者の視点に変わり、「うわ、何このつまらん映画」と、夢の中で自分の夢を早送りする。早送りで、世界各地の暴風と、飛ばされる人々の様子が早足で紹介され、そのまま映画も終わり、夢からも目が覚めた。気の毒はデフォーただひとりである。

ここ一週間、5時間半睡眠を続けそれがリズムになりつつあったが、今日は昼寝をして全部で8時間くらい寝てしまった。デフォーが登場したのはまさにこの昼間のことであった。

さて、最近、見た目に気を使っていないからか、ある人にいかにも映画マニアっぽくなってきたねと言われてしまい、軽く傷ついたので、久し振りに整髪料でも買うかと、午睡の後、ドラッグストアへ出掛ける。妻夫木くんなどがCMに出ているunoのフォグバーが気になる。サンプルがあったので、全3種類、スプレーしまくる。これが、ほとんどべたつかない上になかなか良い感じにまとまる。でも慌てて3種類を混ぜて使ってしまったので、それぞれの違いは良く分からなかった。大体、私は、人前で鏡を使って服をあててみたり、髪型をじっくりチェックしたりというのがどうも恥ずかしくって出来ない。だから、人が通るたびに、さっと、鏡から離れねばならず、気がつけば、女性の化粧品売り場などまで逃げていて、慌ててまた戻る。戻ってはスプレーをさっと髪に振りかける。そしてまたさっと逃げる。万引きGメンに目を付けられないかとそわそわして挙動がいっそう不振になる。しかもあまり安くもなかったので結局何も買わず店を後にした。何も盗っていないのに、あまりの不振さに警報機がなるんじゃないかとちょっとドキドキする。フォグバーを買うか、ネットで、ナカノやアリミノのワックスを買うか、もう少し迷おうと思う。