山田宏一氏の写真展行ってきた。五月革命カンヌ映画祭のスクリーンが揺れる、マイクに飛びかかる人で隠れて見えないゴダールトリュフォーの『思春期』撮影風景と、鏡を見るアンナ・カリーナ。縞のシャツのアンナ・カリーナ、ロウソクのアンナ・カリーナ、上半身を傾けて笑うアンナ・カリーナ。『アルファヴィル』のアンナ・カリーナに演技指導(?)をするゴダール、恐れ多くて前から撮れなかったということで、またしてもゴダールの顔は見えない。エディ・コンスタンチーヌとアンナ・カリーナ。突然ジャック・ドゥミロシュフォールの恋人たち。姉妹たち。角を曲がって正面に、凛としたフランソワーズ・ドルレアック。最後に山田宏一。ドルレアックを、ドヌーヴを、ドゥミを、トリュフォーを、五月革命を、ゴダールの背中を、アンナ・カリーナの笑顔をみつめた山田宏一をみつめかえして、*1その場をあとにしました。

山田 宏一 写真展「Nouvelle Vague」http://www.gallerymestalla.co.jp/exhibisions/10/yamada/index.htm
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*1:と言ってもどういう目つきで見れば分からず、ほとんど睨んでいたかもしれない。最後は遠巻きから、『ゴダール、わがアンナ・カリーナ時代』にサインする氏を、ゴダールの背中を見るようにして一瞥して帰った。

*2:アメリカの夜』のトリュフォーの夢みたく、盗んで帰りたくなる写真多数