トリュフォー、ある映画的人生

大人は判ってくれない』以来、「ドワネルもの」とよばれるトリュフォーの自伝的シリーズの主人公、アントワーヌ・ドワネルを演じつづけてトリュフォーの分身とみなされていた俳優のジャン=ピエール・レオーも、泣きはらした眼を黒いサングラスの下に隠して、「俺は知らなかったんだ、俺だけが知らなかったんだ、フランソワが死ぬほどの病気だったなんて・・・」とつぶやくだけだった。《山田宏一トリュフォー、ある映画的人生」より》


世の中にある映画本のうち最も感動的な書物のひとつ。