さあ死んで映画のなかで踊り明かそう

昨日は、朝に今宵かぎりは…kenくんから頂いたDVDで見て、その後、この世で最も美しい人の訃報にあたり、湖畔を目をつぶってふらふらしたあと(ウディ・アレンさよなら、さよならハリウッドを思い浮かべて頂ければ…。あるいは目隠ししたベレジーイリーナ!あるいは泥酔したチャップリン)、夜中に脱出を見て、追悼。涙は出ないけど嘔吐するかと思った。
今宵かぎりは…はまさにその後のシュミットの生涯への自身によるイントロダクション的なものであることを遥かに超えて、陰鬱さと陽気さ両面で一回限りの生=フィルムの生々しさ、おどろおどろしさ、霊魂が肉体に収まりきらなくて画面中を跳梁する様がいかにも苦しそうでしかも楽しそうだった。フィルムで見たら、そりゃあ、幽霊のひとりやふたり画面を抜け出してきてもおかしくないわな。