ジェームズ・マンゴールドの新作が待ち遠しい

モーツァルトは、父ちゃんコッポラにでも撮らせたらうまくいくのではなかろうか。全然根拠はないけど。

ハンナー・ヘルツシュプルングという、カタカナにすると、ちょっと読みにくい主演女優の名前を、覚えておきたい。クリス・クラウスという監督も、美人なのかブスなのか分からんような彼女の顔を、とても魅了的に撮っている。ピアノ教師役のモニカ・ブライブトロイは、つい先月亡くなったようだ。

ウォーク・ザ・ライン〜』なんという感動的な映画だろうか。録画ビデオで見て、かなり酷い画質だったので、もう一度、dvdで見ようかしら。湖畔の家!中盤以降ずっと泣いていた気がする。

『ハリーとトント』は悪くないけど、ハリー(アート・カーニー)と画面を分け合う相手役の被写体が弱いような気がする。少なくともハリーと題名を分け合っているトントというトラ猫を、もっと真剣に撮ってほしい。この猫のショットで、良かったのは、ハリーが運転する横で、座っているショットぐらいじゃなかろうか。トントもそうだが、ハリーが行く先々で、行動を共にする人間が、ハリーの相手役足りえていない。唯一、それが出来ているのは、エレン・バースティンで、この人は実に素晴らしい。海を後景に会話する二人の切りかえしショットと、その後に続くロングショットは、この映画の白眉だと思う。
それから、「シカゴの西には行ったことないんだ」と言う素晴らしい台詞をどれだけ自覚的に使っていたのだろうか。東海岸から西へとアメリカを横断する旅の果てたる西部を、アメリカ映画史に思いを馳せずに軽々しく撮ってもいいものだろうか。ロケーションが、そもそも良くない。