クレールの刺繍 黒い朝食 ローズ・ホーバート 夜間郵便

執拗な赤と緑。赤毛の親子が並んでいるところで、アラン・ドワンの『悪の対決』での赤毛姉妹を思い出すが、比べようもなくドワンの勝ち。しかし、この映画、涙をちゃんと我慢している感じが好感持てる。

5年くらい前から荻窪の古本屋を巡っているが、今日、久しく行っていなかった店を、久しぶりに覗いてみるかと思って、足を運んだ先にその目当ての店が、最早なかった。店名も知らないのだが、寂しいもんだなあ。
ささま書店で、1時間くらい迷ったあげく、一度買い物かごに入れた、バルトの『明るい部屋』1260円、カポーティ『冷血』105円、内村鑑三『余は如何にして基督信徒となりし乎』105円などを元の棚に戻して、かごを使う必要もなくなったので、かごも戻して、いずれも105円均一にあった、浅田彰と、デュラスと草野進の3冊だけ買って帰る。

向き合ったマスク姿の男女が、そのマスクを外してキスをした後、背後に聳え立つ工場を見遣るシーンが何とも嫌な感じだが、黒いテントの下で、同一方向を向いてまんじゅうを頬張る黒い服を着た少年たちをとらえたラストの固定ショットは潔い。


  • 『ローズ・ホーバート(Rose Hobart)』 ジョセフ・コーネル 1936年 (19分) |**|

作品の詳細は、YouTubeの画面横の説明文に書いてある(英語wikipediaからの抜粋)

  • 『夜間郵便(Night Mail)』 ハリー・ワット バジル・ライト 1936年 (24分) |****|

W・H・オーデンが詩を書き、アルベルト・カヴァルカンティがサウンド・ディレクターという役職で参加している。かっこいい。