明日から緊急事態が宣言されるとのこと。これは公に政府が国民に対してパワハラを行ってもよいようにするための措置であり、ぼくらはそれをただで受け入れるのならばただの生きた屍に過ぎないのだと認めるようなことであります。つまりゾンビなのだと。

 

ゾンビといえば、最後に滑り込んだジャームッシュの『デッド・ドント・ダイ』が素晴らしかったのでこちらに感想を書ければと思っております。まさに今見なくてはいけない映画で、映画館が閉まったからには町中の壁という壁に映したい、できれば国会議事堂に映したい映画であります。

 

明後日から、ネットカフェで寝泊まりしている人たちは路上に投げ出されるのだろうか。そもそももともと路上に住まうしか行き場のない人たちはマスク2枚すらもらう権利がないのだ。そしてぼくらもいつ路上に投げ出されるかなんてわかったものではない。国はぼくらを殺しにかかっている。

 

こんなときにこそ文学が必要だ。古井由吉は死んでしまった。では誰が?残された我々が。