鏡の中にある如く、または冒険について

百貨店を休業要請から外すというニュース。というかなんというかツッコミどころが多すぎて、もう。給料の計算すらさせてもらえない。百貨店がよいなら映画館がだめな理由もわからなくなる。

 

それより、この彼ら権力者たちの下そうとしている決定が少なからずの、あるいは多くの命を奪うかもしれない可能性について本気で考えているのだろうか。あるいは考えているのかもしれない。本気で、ある程度死んでも構わないと思っているかもしれない。だけど死ぬことになるかもしれないひとりひとりの顔を想像していない。顔は動物にもある、ぬいぐるみにすらある。鏡を覗けば、自分にもあることがわかるはずだ。じっと鏡を見てほしい。じっくり自分の顔を見てほしい。

 

そして同時に休業を要請されることにより経済的に死のうとしている人たちの顔を鏡の中に見出してほしい。『美女と野獣』のように、自らが醜い野獣であっても心に一片の正しさが残っていれば、鏡のなかに苦しむひとの顔が浮かんでくるはずではないか。休業要請と補償はセットで行われるべきだと皆が口を揃えている理由はそこにある。ただ、鏡の中にある如く、現実を受け止めてください。

 

今日は久しぶりに井の頭公園で花恵さんとごはんを食べました。それだけのことをできなくなるかもしれないところまで来ています。些細な日常を積み重ねたいだけなんだ。それが僕らの冒険なんだよ。